就職情報大手のマイナビの人材ニーズ調査によれば、2019年に人員確保のために基本給を上げた企業の割合は5割を超えたのだそうですよ。
雇用形態別では派遣社員の基本給を上げた企業が前年比17.5ポイント増の51.4%になったようで、慢性的な人手不足に加え、正規と非正規の従業員間で不合理な待遇格差を禁じる同一労働同一賃金制が4月から適用されることも影響しているのではないでしょうかね?
調査は企業で人事部などに所属する全国の採用担当者2077人から回答を得たのだそうで、「新卒正社員」「中途正社員」「契約・嘱託社員」「パート・アルバイト」「派遣社員」の5つの雇用形態別に、採用目標を達成するためにこの1年で基本給を上げたかどうかを聞いたのだそうで、全形態において「はい」という答えが過半を超えたのだそうで、特に伸び率が最も高かったのが派遣社員だったようで、基本給を上げた企業は18年調査の33.9%から17.5ポイント増えたのだとか。
また、他の4つの雇用形態でも「上げた」と答えた企業の割合が前年より増加し、最も高かったのは「パート・アルバイト」で、4.7ポイント増の62.4%となり、新卒採用の正社員(59.2%)、中途採用の正社員(56.2%)、契約・嘱託社員(52.3%)と続いたようです。
こう考えると、立場の弱い契約形態の金額がアップしているというのはあまりいい傾向ではないのかもしれませんね。
また、採用コストについても全ての雇用形態で「増えている」との回答が3割を超えているのだそうで、反対に「減っている」は1割前後にとどまったようです。
同一労働同一賃金への対応は「対応済み」「一部対応済みで準備を進めている」との回答が合計で50.5%と約半数を占め、「中小企業の場合は、21年4月までに対応すればいいことになっていますから、いかまらだと1年間の適用猶予があります。